この歌詞は石川純一郎氏が作詞された「地車音頭」の二番である。だんじりのよさは彫物と凝った飾りであると歌われる。だんじりは彫物の素晴らしさもさることながら、飾り物にも各町それぞれ個性や特徴がありますぞ。
さて今回は飾り物の中の"金綱"のはなしです。金鋼(縄)は注連縄と同じ意味があり、本来は稲藁で作られますがだんじりや太鼓台等では金色の綱が使われます。金はこの世にある最高の材料であり、その縄は邪気を払うといわれています。また豪華な飾りを演出することも否めないでしょう。
金綱(縄)の綱の綯われている部分は雲を表し、垂らされた金糸を見かけますが、これは雨を表わすといわれます。これに注連縄では、四手がつき雷を表わすといわれるのです。また一方では、綯われている部分は蛇を表現し、蛇は水神である竜神にもつながるといわれ、いずれも水を願い五穀の豊穣を願う意味がこめられます。他には神聖であることや邪気を払うこともあるのです。
鋼といえば相撲の横綱が締める綱がありますが、この綱には天地創造の造化三神の"むすび"の霊力を象徴するといわれ「結びの神緒」ともいわれます。 "結び"は産霊(むすび)であり和合の力を表わし子孫繁栄や豊作を願うものであるのです。
"結び"といえば金綱の飾り結びが色々とありますが、その種類には「あわび結び(あわじ結び)」 「8の字結び」などがあり祝儀のくくり方です。もう一方、吊り下げ型のものも数多くあり、「熨斗型」
「瓢箪型」 「宝珠型」 「亀型」など色々ありますが、その型の根本は正面でくるりと一回 'の' の字の輪をくくるいわゆる"のし"を表わすつけ方であると聞き及びます。
いずれにしましても祝儀のくくり方であり金綱一本にも色々な意味が込められているようですな。
次に後旗のはなしですが、後旗は吹き散りを真中に左右に幟旗と立てるのが正装とされ宮入り時にはこのように立てられます。普段は、近年では上位に神社紋を下位に町名を入れたものが立てられており、これが主流となっています。前旗はかつてはなかったのですが、戦前に青年団旗などを、戦中には日章旗などをつけた名残りとして、今では神社紋をつけて飾りつけられています。
さてこの生地ですが、幕・幟では主に羅紗地が使われ、より豪華ものとして綴織地なども使われています。吹き散り部分は主に縮緬地が使われ、町旗・前旗では錦織地や綴織地などが用いられます。そして幟旗には町紋や"御祭礼"などの金刺繍が施され、より豪華になっています。
かつては幟旗には金刺繍の文字などなにも入れられないのが正式であるとして岸城、天神両社の宮本である宮本町は最近まで、沼町は今でも無地のままであります。
これの根拠は判りませんが、神様は簡素なもの、純粋なもの、無邪気なものを好まれると信じられることからきているようです。しかし、当時、金刺繍といえば相当高価なものであったことも理由の一つとして否めないと思われます。
ともあれ 今の飾り物は大変豪華で華麗なものになってきているようです。
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