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presented by 岸和田だんじり祭振興会 

 
 祭狂爺爺がお届けするだんじりコラム。
 祭礼の歴史や、だんじりの彫物などにまつわるよもやま話をお楽しみください。
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2005年8月号

祭狂爺爺のだんじりコラム

番付標(番号持)を眺めて〜新市編〜

 今月は先月に続き番付標を岸和田市内新市(春木地区・十月祭礼地区)に絞って見てみたい。番付標とは記したが、旧市以外は町名を記した町名標であるといってもよい。その中から、面白いもの、個性的なものを選んで紹介したい。

大道町
春木旭町
 まず、春木地区の大道町は太平記統一彫りにより『後醍醐天皇』を、同じく春木旭町は太閤記の統一彫りから『豊臣秀吉』が彫られている。

  戎町は町名から『恵比寿様』を春木若松町は鬼を退治した『桃太郎』が彫られている。

戎町
春木若松町
 

春木宮本町
 春木地区の中でとりわけ小生の気を引くのが春木宮本町の琵琶を弾く法師である。琵琶法師は琵琶を弾きながら
“祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす・・・・・”
と平家物語と語るのは春木宮本町の彫物が源平一色の図柄であり、その物語を法師が語っているように据えられている面白い演出であり興味が湧く。

 
荒木町 今木町
 かわって、八木地区へとまいりますと、農家の大事な米の俵を担ぐ力神を彫っているのは荒木町の町名標である。今木町は花咲爺さん。

下池田町
箕土路町
   下池田町は昭和五十一年(1976年)から五十二年にわたり発掘された町内の下池田遺跡から見つかった数個の瓢箪に因み、瓢箪と大天狗が彫られている。大天狗は地車腰廻り彫物図柄の義経に因むものである。箕土路町はこの地に流れる天の川からの七夕の織姫未弥と彦星美登呂の昔話より美登呂が七夕に因んで持つ短冊に町名が刻まれている。

大町
小松里町
 大町は地車の四方(町名標・左右の竹の節・幟台)に四天王を配し特に、番付標には見送り川中島合戦の一方の大将上杉謙信が戦勝を祈願する神として厚く信仰した多聞天(別名:毘沙門天<七福神の一神>)が配され大町を守護している。小松里町では力自慢の金太郎が町名を持っている。

池尻町
 そして、池尻町の町名標は久米田寺のお膝元らしく行基菩薩である。行基菩薩は往時、水不足に苦しむ民衆のため橘諸兄とはかりて聖武天皇に請願なし神亀二年(725年)工事を起こし天平十年(738年)実に十四年の歳月をかけて久米田池を築造指揮された僧である。そして、天平六年(734年)聖武天皇の勅願により開創されたのが畔に建つ行基四十九院の一つ龍臥山隆池院久米田寺である。この池の水と行基菩薩に感謝して行われるのが行基参りである。

摩湯町
三田町
 つづいて山直北地区を紹介しますと、摩湯町では能から翁が彫られ、三田町では歌舞伎から鏡獅子が据えられている。山直南地区・包近町は町内の特産品に因んだ桃を題材に取り入れた、中国の民話からのもので千年に一度とれるという大きな桃を持った仙人が彫られている。この桃を食べると、不老長寿を得るといわれ、町民の幸福を祈願したものである。また、桃は邪気も祓うとされ、古事記・日本書紀にも登場する。(写真未掲載)山直中町は氏神御祭神である菅原道真公が鎮座している。(写真未掲載)

内畑町
畑町
 

内畑町では恵比寿神が彫られてあり右手には鯛を持っているが、珍しいのは左にみかんを持っていることである。このみかんは町内でよく栽培され特産品となっているためである。また、変わって太田地区・畑町地車には七転八起の不屈の座禅僧、達磨大師が「喝」を入れる如くに叫んだ姿が彫られている。こう眺めてくると、特に、近年新調された町の町名標はいろいろと特徴を出して面白く、単品としても見れる作品揃いである。一度、皆様方もご覧くださいませ。  

 


写真提供 : 岸和田だんじり会館
野口写真
井口和彰

泉州岸和田住 祭狂爺爺 記

 

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